WINE REVIEW
コノスル ソーヴィニヨン・ブランは買い?約900円で酸がきりっと立つチリの白
コノスル ビシクレタ・レゼルバ ソーヴィニヨン・ブラン 2024を答え合わせ形式でレビュー。ライムとグレープフルーツの果皮、ハーブの香り、きりっとした酸で★4。同じシリーズの赤2本との違いと、富有柿と生ハムのカプレーゼとのペアリングも紹介します。
今回はInstagramで、はじめて答え合わせ形式で出題したワインです。
味の感想を先に書かず、「飲んでみて、何を感じましたか?」と4つの質問を出しました。この記事は、その詳しい答えです。
ワインは、コノスル ビシクレタ・レゼルバ ソーヴィニヨン・ブラン 2024。1本あたり約900円のチリの白です。評価は**★4**でした。
コノスル ビシクレタ ソーヴィニヨン・ブランの基本情報(価格・どこで買える)
- ワイン名:コノスル ビシクレタ・レゼルバ ソーヴィニヨン・ブラン
- 造り手:コノスル
- 産地:チリ
- 品種:ソーヴィニヨン・ブラン
- ヴィンテージ:2024
- タイプ:白・辛口
- 価格:1本あたり約900円(楽天では856円・2026年10月4日時点)
- 買った場所:インターネット
ビシクレタシリーズは品種ごとにラベルの色が違い、ソーヴィニヨン・ブランは水色です。ボトルは透明なガラスで、肩には自転車の浮き彫り、首には「THE WORLD’S MOST ADMIRED WINE BRANDS」の金色のシールが貼られています。
当ブログでビシクレタを紹介するのは、これで7本目です。
答え合わせ
Instagramで出した4つの質問と、その答えです。
| 質問 | 答え |
|---|---|
| Q1 色は? | ① 淡い |
| Q2 酸っぱさは? | ③ きりっと |
| Q3 香りを3つ | ライム、グレープフルーツ、ハーブ |
| Q4 ★いくつ? | ★4 |
これまで当ブログで紹介した白ワインと並べると、こうなります。

上ほどフレッシュ、右ほどリッチです。今回のワインは左上のフレッシュでライトな位置。同じソーヴィニヨン・ブランでも、ニュージーランドのMEはさらに上にいます。同じコノスルのシャルドネは、ちょうど反対の右下でした。同じく★3をつけたバニー リースリングは、酸がおだやかだったぶん下のほうにいます。
ここから1問ずつ解説します。
Q1 色は「淡い」
グラスに注ぐと、澄んで輝きのある、淡いレモンイエロー。ほんのり若々しい緑が混じっています。
白ワインの色は、熟成が進むほど、また樽を使うほど、濃い黄色や金色に寄っていきます。この淡さと緑っぽさは、若いうちに、樽を使わずにすっきり仕上げたワインのサインです。
Q2 酸っぱさは「きりっと」
いちばん伝えたかったのが、この問題です。
口に含んだ瞬間からシャープで爽快。キレのある酸が、最後までまっすぐ続きます。
実は、同じビシクレタシリーズの赤2本は、どちらもここで★3でした。
| ワイン | 酸 | 評価 |
|---|---|---|
| カルメネール | 足りない | ★3 |
| メルロー | 足りない | ★3 |
| ソーヴィニヨン・ブラン | きりっと | ★4 |
同じ造り手、同じシリーズ、同じ値段。 それでも、この白には赤2本に足りなかった酸がしっかりあります。
もちろん、白ワインはもともと赤ワインより酸を感じやすいので、単純に比べることはできません。ただ、赤2本は赤ワインとして見ても酸がおだやかでした。そしてこの白は、白ワインとして見ても酸がきりっとしています。
理由のひとつは、産地の気候です。チリのワイン産地には、**太平洋を流れる冷たい海流(フンボルト海流)の冷気が入り込みます。そして昼と夜の気温差が20℃**にもなります。暑い日中にぶどうが熟し、冷える夜に酸が守られる。果実味と酸の両方が残るのは、この寒暖差のおかげです。
チリワインが安くておいしい理由と、そのぶん酸を失いやすい話は、チリワインはなぜ安い?に書きました。このワインは、チリの涼しさがうまく出た側の1本です。
Q3 香りは「ライム、グレープフルーツ、ハーブ」
- ライム
- グレープフルーツの果皮
- レモングラスや青草のような、ハーブの香り
最初の2つは柑橘です。注目してほしいのは、グレープフルーツが「果汁」ではなく**「果皮」**の香りだったことです。皮をむいたときに指に残る、少しほろ苦い香りです。このほろ苦さは、味わいの余韻にも出てきます。
3つ目の青い香りは、ソーヴィニヨン・ブランという品種のいちばんの特徴です。なぜ白ワインから草やハーブの香りがするのかは、ソーヴィニヨン・ブランの香りはなぜ「青い」?で詳しく書いています。
Q4 評価は★4
キレのある酸とクリスプな果実味、余韻のほろ苦さ。約900円で、ここまで輪郭のはっきりした白は多くありません。 コストパフォーマンスはとても良いです。
★5にしなかったのは、香りも味も素直でまっすぐだからです。ワインだけでじっくり向き合ったときの奥行きや、時間とともに変わっていく面白さは控えめでした。そのぶん、料理と合わせたときには邪魔をしません。
おすすめのペアリング:富有柿と生ハムの秋色カプレーゼ
このきりっとした酸を活かすために合わせたのが、柿です。作業は1分半、火は使いません。
材料(1人前)
- 富有柿(やや硬めのもの)……1/4個
- 生ハム……2枚
- 水切りカッテージチーズ(またはリコッタ)……約20g
- エキストラバージンオリーブオイル……小さじ1
- ライム……果汁小さじ1/2と、皮のすりおろし少々
- 岩塩・白胡椒……各少々
- ピンクペッパー……2〜3粒
作り方
- 柿は皮をむいて5mm幅に切る
- 冷やした平皿に、柿とちぎった生ハムを交互に、円く並べる
- すき間にカッテージチーズをスプーンで散らす
- 小さなカップでオリーブオイル、ライム果汁、岩塩、白胡椒を混ぜ、全体に回しかける
- ライムの皮をすりおろして全体に散らし、ピンクペッパーをのせ、くし切りのライムを添えて完成
なぜこの組み合わせが合うのか
1. 酸が、柿の甘さを受け止める
このワインのいちばんの武器は酸です。 柿のやわらかい甘さを、その酸が受け止めて、すっと引き締めてくれます。甘いものが甘ったるくならず、後味が軽くなります。
バニー リースリングのときは、甘さを支える酸が足りないのが弱点でした。今回はその逆で、酸をちゃんと持っているのはワインの側です。だから甘い果物を、料理の側に置けるのです。
2. ライムの皮が、ワインの果皮の香りと重なる
いちばん効いているのは、仕上げにすりおろしたライムの皮です。
Q3の答えにあったとおり、このワインの香りは「ライム」と「グレープフルーツの果皮」でした。料理の側にも同じ果皮の香りを置くと、口に運ぶたびに香りがぴたりと重なります。
果汁と果皮では、香りがまったく違います。果汁は酸味、果皮は香りを担当します。この考え方は、ワインと料理、何を合わせればいい?で書いた「香りを重ねる」の実例です。
3. 生ハムの塩気と、ワインの酸
塩気と酸は、もともと相性の良い組み合わせです。生ハムのしょっぱさ、柿の甘さ、ワインのすっぱさが、一口のなかでまとまります。
こんな人におすすめ
- すっきりした辛口の白を探している人
- 1,000円以下で、酸のしっかりした白がほしい人
- 果物を使った前菜に合わせるワインを探している人
- ビシクレタシリーズを順番に試している人
まとめ
コノスル ビシクレタ ソーヴィニヨン・ブランは、約900円のチリの白。ライムとグレープフルーツの果皮、ハーブの香り、きりっとした酸で★4でした。
同じシリーズの赤2本が酸不足で★3だったのに対し、この白は太平洋の冷気と大きな寒暖差のおかげで、酸がしっかり残っています。
答え合わせ、いくつ当たりましたか。次のワインでも、ぜひ一緒に飲んでみてください。