WINE REVIEW
ピノタージュとは?カルディ1,199円の南アフリカ赤を飲んだ
南アフリカ固有品種ピノタージュとはどんなブドウ?ピノ・ノワールとサンソーの交配で生まれた歴史、香ばしさという個性を、カルディで1,199円のペンバ ピノタージュのレビューとあわせて解説。マグロのたたきを1分で発酵ユッケに変えるペアリングも紹介します。
「ピノタージュ」というブドウ、聞いたことはありますか。
カベルネやメルローに比べると見かける機会は少ないですが、南アフリカを代表する固有品種です。今回はカルディで1,199円のペンバ ピノタージュを飲みながら、この個性的な品種について解説します。
結論から言うと、「カベルネほど渋くなく、ピノほど繊細すぎない」その”あいだ”を探している人にぴったりの一本でした。
ピノタージュとは?ピノ・ノワールの子ども
ピノタージュは、1925年に南アフリカで人工的に生み出された交配品種です。掛け合わされたのは、この2つ。
- ピノ・ノワール……ブルゴーニュの高貴品種。エレガントで繊細
- サンソー……南フランスの品種。軽快で親しみやすい
名前の由来もそのまま、Pinot Noir + Hermitage(当時、南アフリカでサンソーはエルミタージュと呼ばれていました)= Pinotage です。
両親から上品さと飲みやすさを受け継ぎながら、南アフリカの土地で独自の個性を育てました。それが——
最大の個性は「野性味のある香ばしさ」
ピノタージュを語るとき、必ず出てくるのがスモーキーな香ばしさです。焙煎したコーヒー豆や、焚き火のような香り。この個性が強く出た造りは好き嫌いが分かれることもありますが、近年はクセを抑えてジューシーに仕上げるスタイルが増えています。今回のペンバも、まさにそのタイプでした。
親品種のピノ・ノワールについては、ピノ・ノワールとは?特徴・産地・初心者向けおすすめワインを解説で詳しく紹介しています。
ペンバ ピノタージュの基本情報(価格・どこで買える)
- ワイン名:ペンバ ピノタージュ
- 産地:南アフリカ
- 品種:ピノタージュ
- タイプ:赤・ミディアム〜フルボディ
- 価格:1,199円 ※店舗・時期により変動します
- 買えるお店:カルディ
ボトルには「Gilbert & Gaillard International Challenge 2024 金賞」のシールが貼られています。フランスのワイン評価誌による国際コンクールで、1,000円台のワインが金賞を獲っているのは、素直にお買い得だと思います。
実際に飲んだ感想(味・香り)
- 香り:プラムやブラックベリーなど熟した黒系果実。そこにほのかなスモーキーさ、スパイス、コーヒーのような香ばしさ
- 味わい:ジューシーな果実味となめらかな口当たり。果実の凝縮感がしっかりある
- 余韻:渋みは丸く、するりと流れる
香りを嗅いだ瞬間に「あ、これは他の赤と違う」と分かります。黒い果実の甘い香りの奥から、香ばしい煙のようなニュアンスが立ちのぼってくる。この二層構造がピノタージュらしさです。
飲んでみると、意外なほどスムーズ。渋みが角ばっていないので、赤ワインを飲み慣れていない人でも構えずに飲めます。ピノタージュ特有のコクは残しつつ、クセは抑えた——バランスの取り方が上手な一本です。
おすすめのペアリング:マグロたたきとカマンベールの発酵エスニック・ユッケ
合わせたのは、スーパーのマグロのたたき。チーズとコチュジャンで和えるだけで、韓国居酒屋の一皿になります。火を使わず、作業時間は1分です。
材料(1人前)
- マグロのたたき 70g
- カマンベールチーズ 20g(1cm角に切る)
- コチュジャン 小さじ1/2
- ごま油 小さじ1/2
- 卵黄 1個(うずらの卵でも可)
- 韓国のり 3〜4枚
作り方
- ボウルにマグロのたたき、1cm角に切ったカマンベール、コチュジャン、ごま油を入れる
- チーズを崩さないよう、優しく和える
- 小鉢に高く盛り付け、中央に卵黄をのせる
- 韓国のりを添えて完成
なぜ合うのか? ポイントは3つあります。
- 韓国のりの香ばしさ × ピノタージュのスモーキー香:このペアリングの決め手です。焼きのりの香ばしさと、ワインが持つコーヒーのようなロースト香が真正面から重なります。ピノタージュの個性がいちばん活きる合わせ方です。
- 「トリプル発酵」の旨味が、果実の凝縮感に乗る:マグロのイノシン酸、カマンベールのグルタミン酸、コチュジャンの発酵由来の旨味。この三重の旨味を、ジューシーな果実味がしっかり受け止めます。
- チーズとごま油のコク × 丸いタンニン:コクのあるテクスチャーが渋みを包み込み、口当たりがやわらかくなります。コチュジャンの甘辛さも、熟した黒系果実の甘い香りと同じ方向です。
「マグロに赤ワイン?」と思うかもしれません。生の赤身魚と赤ワインは、鉄分の影響で生臭さが出ることがある組み合わせです。ただ今回は”香ばしさ”でつないでいるため、その心配がありません。韓国のり・ごま油・焙煎香が、魚とワインの橋渡しをしてくれます。
こんな人におすすめ
- カベルネの渋みは苦手だけど、ピノでは物足りない人
- スモーキーな香り、焙煎香が好きな人
- 南アフリカワインを初めて試してみたい人
- カルディで1,000円台のコスパワインを探している人
まとめ
ピノタージュは、ピノ・ノワールとサンソーから南アフリカで生まれた固有品種。その最大の個性は、野性味のある香ばしさです。
ペンバ ピノタージュは、その個性を活かしながらクセを抑えた、入門にちょうどいい一本。1,199円という価格も気軽です。マグロのたたきをチーズとコチュジャンで和えるだけの1分の一皿と合わせれば、おうちが韓国バルになります。
「いつもの品種に飽きたな」と思ったら、次の一本にどうぞ🍷